大規模修繕工事業者のチェックは保険会社にお任せください
国や地方公共団体が発注する公共工事では、業者の倒産に備えて第三者の保証として、業者が履行保証保険に加入することが一般的です。しかし、これまで民間の大規模修繕工事では、公共工事と同様の仕組みや制度が存在しませんでした。そこで、私たち一般社団法人マンションあんしんセンター（以下「マンションあんしんセンター）という）と日新火災海上保険株式会社（以下「日新火災」という）は、2022年10月に大規模修繕工事にも適用可能な履行保証保険を共同で開発し、商品化しました。
マンションの管理組合にとって、大規模修繕工事の業者選定は多くの悩みとリスクを伴います。売上規模が大きな業者を選ぶと工事費が高くなる恐れがあり、一方で工事費が安い業者を選ぶと倒産や施工ミスのリスクが増大します。このような状況で適切な業者選定のための判断基準が非常に重要になります。
履行保証保険の存在は、業者選定プロセスにおいて大きな安心感を提供します。この保険制度では、保険会社が業者の経営状況などを厳しくチェックし、管理組合が選定した業者が万が一倒産した場合に備えて保険会社が保証をします。この審査プロセスを通過した業者は、その経営状況などについて保険会社から一定の信頼を得ている証となります。業者がこの保険に加入するためには、保険会社が設けた厳格な審査基準を満たす必要があります。これにより、保険会社による専門的な審査と倒産時の保証を通じて、管理組合は業者選定時にその経営状況などを心配する必要がなくなります。
万が一選定した業者が倒産するなどの不測の事態が発生しても、履行保証保険の保険金が管理組合に支払われ、工事の迅速な再開や計画通りの完了に向けた財政的な支援を受けることができます。履行保証保険は、大規模修繕工事を計画する管理組合にとってリスクを軽減し、安心して業者選定を行うための有効な制度です。管理組合には、その特別な誕生背景と実践的な利点を踏まえ、大規模修繕工事の際には、この保険をリスク対策の一環として検討することをお勧めします。
履行保証保険の誕生秘話を「PR TIMESストーリー」でご紹介
マンションあんしんセンターは、2024年2月20日PR TIMESストーリーを公開しました。
このストーリーは、管理組合が直面する深刻な課題、すなわち「施工業者の突然の倒産による工事の中断という大きなリスクから彼らを守りたい」という、マンションあんしんセンター代表・渋谷の熱い思いが背景にあります。渋谷は、多くの管理組合が抱えるこの問題に対する解決策を熱心に模索し続け、その過程で、同じように社会的な課題解決に取り組む日新火災と出会いました。この二者の出会いは、まさに運命的なものであり、互いの強い使命感と情熱が一致したのです。共に理想と現実の間で葛藤しながらも、一つの夢を共有しました。それは、「マンションの管理組合が安心して大規模修繕工事を進められるような社会を創ること」です。この共通の目標に向かって、両者は力を合わせ、数多くの試練と挑戦を乗り越えながら、ついに2022年10月「大規模修繕工事向けの履行保証保険」という画期的なサービスを商品化しました。この保険は、工事中の業者倒産という万が一の事態にも柔軟に対応できるように商品設計されており、管理組合が直面するリスクを大幅に軽減します。
履行保証保険の誕生により、多くの管理組合がこれまで感じていた業者選びの不安から解放され、工事を安心して進められるようになりました。この保険があることで、管理組合は業者選定においてより多くの選択肢を持ち、それぞれのニーズに合った最適な業者を選ぶことが可能になります。そして、その選択は、マンションの住民たちの生活の質を直接的に向上させることにつながります。
現代のマンションにおいて、住民の高齢化と建物の老朽化は避けられない問題となっています。これらの課題に対応するためには、建物の価値と居住者の安全性を確保するために、定期的な大規模修繕工事の実施が極めて重要です。これにより、快適な居住環境を維持し、将来的な建物価値の低下を防ぐことができます。
しかし、このような修繕工事には複数の困難が伴います。中でも修繕積立金の不足、工事費用の高騰、住民の収入減少、建設業界の人手不足は大きな課題です。これらの問題を解決し、適切な修繕工事を行うためには、「資金の確保とその効果的な管理」が必須です。資金を確保するためには、①マンション管理組合が積極的に長期修繕計画を立て、長期的な視点で修繕積立金を蓄える必要があります。②また、工事費用の高騰に対応するために、複数の見積もりを取り、コストパフォーマンスの高い業者を選定することが求められます。しかし、これだけでは足りません。③業者選定時には、その信頼性や過去の実績を十分に検証し、工事中の業者倒産などのトラブルを予防することと、トラブルが発生した場合に管理組合の大切なお金を失わないための保証を整備することが必要です。
マンションあんしんセンターが取り扱う履行保証保険は、③の業者倒産の予防として、保険会社が業者の経営状況などを厳しく審査します。また、業者が保険申込みをすることで、万が一工事中に倒産しても、管理組合に保険金が支払われます。これにより、管理組合は業者倒産で中断していた工事を再開し、完了に向けて進めることができるのです。
このように、代表・渋谷と日新火災の出会い、そして苦難を乗り越えての商品化により、管理組合が適切に大規模修繕工事を進めるために必須の保証制度を商品化することができたのです。ぜひ、この履行保証保険の誕生秘話（PR TIMESストーリー）をご覧ください。
