自然災害の恐ろしさ・第2回

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こんにちは!事務所が渋谷の渋谷貴博です。

先週金曜日に続き、今回は自然災害がテーマです。
この内容は、マンションに住んでいる場合を想定してお話しします。

金曜日は、過去に甚大な被害があった災害例を記載しました。また、それぞれの災害の種類ごとに、「予測できない」・「予測できる」に区分けをしてみました。

予測できない災害は、しょうがないとあきらめるのではなく、発生した時のことを想定して、今からできる対策はたくさんあります!

増える自然災害への備えは?

1.予測ができない災害別&被害別の対策例

災害への対策は、①事前にできること、②災害発生中にすること、③災害の後の避難生活他など、3つの場面で異なります。それぞれを意識して対策や備えをしておきましょう。

また、マンションの場合、「専有部分で起こることは区分所有者が対応する」、「共用部分で起こることは管理組合が対応する」、と区分けされます。特に、管理組合は、区分所有者の安全確保義務を負っています。共用部分の災害対策や区分所有者への連絡案内など、適切に行いましょう。

防災対策

(1)大地震
・逃げる時に転倒してケガをする(専有部分・区分所有者)
①普段から床には物を置かず、避難ルートを確保して、さらに意識をしておく。
②就寝時は枕元など近くにライトをおく(寝る前に小さい照明をつけておくのもありですが、後で薦める感震ブレーカーを使っていると揺れを感知してブレーカーが落ちるので電気がつかない可能性があります。その場合は、電池式の小さいライトを避難ルートに置いて寝るのもあり!)
③走らず、壁や手すりを使い、足元確認して進む。←普段から練習しておくことも大切です。

・倒れた家具の下敷きになる(専有部分・区分所有者)
①家具が倒れる位置で就寝・休息などしない。
②家具の備え付け。
③室内には、できるだけ高さが低い家具を置く。

・建物が倒壊・損傷(共用部分・管理組合)
①建物の耐震診断を実施→耐震化が必要な場合、管理組合の予算の関係で、完全耐震化が難しくても、建物の一部補強工事などを実施すると建物強度があがります。人命を最優先し、建築士など専門家に相談して、どの部分を補強することが効果的か検討して進めましょう。
②マンションのような鉄筋コンクリート造で強固な建物でも、大地震の場合は、建物が歪み、玄関ドアが開かないことがあります。できれば、玄関ドアは大地震でも歪むことがなく開閉可能なドア枠、ドアへの交換をお薦めします。
③補助金の確認:耐震化については国や地方自治体が補助金制度を設けている場合があります。適用条件を確認し、有効に活用しましょう。

・地震の後、インフラ(上下水道・ガス・電気)に影響(自助・共助)
以下は、区分所有者自身と管理組合ともに連携して準備・確認することをお薦めします。

①防災グッズ(水・食料・他)の準備を事前に行う。
②行政に避難方法(避難所は対象地域の全ての住民を受け入れる広さがありません。その場合の別な避難方法について考えておく必要があります。)や行政の救援対応の内容について事前に確認する。※マンションの場合は、各住戸内で避難可能な場合が多いと思われます。

・地震の後、火災発生(専有部分・区分所有者)
①ストーブ、ガスレンジ、たばこなど、火を消す。
②ブレーカーを落として非難する。(余裕が無い可能性があるため、事前に感震ブレーカーなどへ切り替え対策をすることをお薦めします。)また、帰宅後にブレーカーを上げ復電する場合は、ガス漏れがないか、電気コードが損傷していないかなど、火災の可能性が無いことをしっかり確認しましょう。(管理組合が全戸交換を検討しても良いと思います。)

・交通網のマヒ(マンション外を想定していますので個人ごとに対応してください)

①自動車での移動を避ける。
②徒歩で帰宅や避難ができるよう日頃から備えておく。
③体力の消耗を防ぐために、無理な移動は避け、一時避難をする。

大雨後の多摩川河川敷

(2)暴風雨・竜巻やゲリラ豪雨
・極地的な被害
区分所有者自身と管理組合ともに連携して対策・対応・確認することをお薦めします。
①5~10月に発生することが多いため、その時期は特に気象予報の確認をする。(できれば朝だけでなく、数時間おきに確認してください。)
②5~10月は、折り畳み傘を持ち歩く。
③住宅など暴風雨対策を行う。(屋根・外壁・窓等の開口部の補強、防水対策、浸水対策など)

・大雨(車が浸水、地下や低地に雨水が流入)※①②マンション敷地外での災害をイメージしています。③はマンション共用部分のため、管理組合で対策を進めてください。
①地下や低地などから、できるだけ高い場所へ移動する。
②車移動時も前項同様に高い場所に移動して雨が止むまで待機する。または運転は控える。
③地下や建物内へ雨水が流入しないように止水板や土のう、簡易水防の設置をする。
④共用部の電気設備などの機能は水害を受けない場所へ移設など対策する。

・強風(強風で転倒、飛散物でケガ、家屋が損傷)
①できるだけ外出は控える。(堅固な建物内へ避難する)
②住宅などの強風対策を行う。(屋根・外壁・窓等の開口部の補強)※専有部分は区分所有者、共用部分は管理組合が対策を進めてください。
③家の外に置いてあるものは室内に入れる。※住戸のバルコニーは区分所有者、その他共用部分は管理組合が対策を進めてください。

・電柱・電線被害→停電など
①防災グッズ(ライト、電池、ラジ
オ、充電器・他)の準備を事前に行う。※区分所有者自身と管理組合ともに連携して準備・確認することをお薦めします。
②日頃から、老朽化している電柱・電線の補修を電力会社などに依頼しておく。※管理組合がマンション内外の施設チェックを行いましょう。
③電柱などが倒れて被害を受ける危険性がある場合は安全な場所へ避難する。※管理組合がマンション内外の施設チェックを行い、対策が間に合わない場合は区分所有者に避難指示など安全の確保を実施してください。

・床上浸水(マンション内外・管理組合)
①雨水が流入しないように止水板や土のう、簡易水防の設置をする。
②河川崩壊よりも、内水という近隣周辺の水路等への雨水流入がキャパオーバーし、逆流して道路に雨水が氾濫するケースがあるため、水路等の排水処理能力を高めるため、定期清掃や改修工事を行うなどが必要。行政や地域自治会など、雨水の排水処理について改善を相談してみる。

・一時的な交通網のマヒ(マンション外を想定していますので個人ごとに対応してください)
①気象情報を確認し、行動計画を立てる。原則は不要不急の外出・移動は控える。
②豪雨前に移動して、用事を済ませておく。
③ゲリラ豪雨など突然の場合は、一定時間待ってから移動する計画変更を。

前段記載の災害への対策「③災害の後の避難生活他」
マンションの場合、大きな災害が発生しても、マンション内で避難生活をすることができると考えます。そのための防災グッズや水・食料、他は、区分所有者と管理組合双方が事前に準備・確認しておくことをお薦めします。(管理組合が準備していたとしても、万が一備蓄品が利用できない場合も想定し、区分所有者自身でも準備をしておきましょう。)

安心マークくもくも

以上

次回・第3回のコラムでは引き続き、
「2.予測ができる災害の対策例」についてお話しします!

マンションあんしん推進センター

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渋谷貴博(しぶや たかひろ)
マンションあんしんセンター(MAC)
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