こんにちは!事務所が渋谷の渋谷貴博です。
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「海抜ゼロ影響拡大157万人に!」
地球温暖化にともない、
2100年までに海面が1メートル上昇すると、「東京圏は海面より低いゼロメートル地帯が約3倍に広がり、影響を受ける住民は157万人!」と、2倍に増える、
との試算が日本経済新聞の分析で出ました。
ここで注意!
2100年になって、いきなり1メートル上昇するのでなく、
今も日々刻々と、海面は上昇していて、
結果として、2100年までの間に、1メートル上がる、ということです。
つまり、影響を受ける住民はこれから年々増大していく、
1日も早く対策を進めなければいけない、ということです。
民間マンションの上階で避難生活を!?
東京都葛飾区は、
荒川などに囲まれ、約半分をゼロメートル地帯が占めます。
葛飾区は、被害対策として、「区外の安全な場所に避難をさせる方法」を軸としていますが、
全住民を避難させるのは難しく、
区内の高い建物への「垂直避難」で住民を守る道を探っています。
すでに、区内209か所の区有施設を「洪水緊急避難建物」に指定しており、
民間マンションなどにも、避難受け入れの協力を求めるべく、2022年度から太陽光発電の費用などを補助するそう。
水が引くまでの2週間程度は、建物の上階で、避難生活を送れるように、避難先の拡大を目指しています。
自分のマンション住民を助け(自助)、近隣住民を助け(共助)
自分でできることとして、ハザードマップで、自分の地域の浸水深等の被害想定を確認しましょう。その浸水深が1~3m以上の場合は、何かしら対策が必要です。
特に、マンションに住む人は、自助と共助を考えなければいけません。
同じマンションでも、1・2階の住民は、浸水深3~5メートルの場合、住戸が水没します。
自ら、マンション以外に避難する住民もいるでしょう。(水害リスクのない地域の宿泊施設や親族知人宅へ避難するなど)
しかし、区分所有者の安全確保の観点から考えると、マンション管理組合として、
1・2階の住民が、上階で避難生活できるよう(垂直避難)、対応策を考えることも重要だと思います。
ただ、普通の規模のマンションは、共用スペースが、エントランス、集会室、共用廊下くらいしかありません。
エントランス、集会室は、低層部にあるでしょうから、「共用廊下スペース」を利用することになります。他にあれば積極的に利用を検討しましょう。
上層階の共用廊下で避難生活!?
その場合は、共用廊下に細長くテントを設営して(共用廊下を通行できるよう)、1~2週間避難生活ができるようにする。
水や食料、簡易トイレなど避難用品も用意しておく。
共助をどうするか!?
では、マンション住民以外の周辺住民の避難受け入れをどう考えるか。
1階の住民だけの避難であれば、2階または3階の2フロアあれば、スペースとしてはなんとかなりそうです。
避難受け入れの必要性については、自治体に確認を行い、
避難場所の確保状況によって、自分のマンションでも、受け入れ協力が必要か、の判断基準にすればよいと思います。
水災被害の補償
最後に、
マンション共用部の火災保険の、特約?追加補償?として、洪水などによる水災被害の補償を万全にしておきましょう。
また、区分所有者にも火災保険を万全にするよう薦めましょう。
1・2階の住民には、専有分部を対象とした火災保険などに加入して、水災補償や家財補償も追加するよう、管理組合から促してみることも大切です。
できれば地震保険も、つけてほしいものです。
意外と火災保険のことは知らない住民が多いです。
この機会に、管理組合から、個人で加入する火災保険のアドバイスをしてあげることも、被災後の対策として必要ではないでしょうか。
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渋谷貴博(しぶや たかひろ)
マンションあんしんセンター(MAC)
https://mass.liblo.jp/
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