GW5/7の雑感コラム「生産性」

「生産性」

先日、日経新聞記事で、

生産性の高い業種の中で、圧倒的に「不動産業」が一番でした。

以下は参考（渋谷の経験から）

・「マンションデベ」の一人当たりの年間売上高は、数千万円～1億円/年とも言われます。

・「新築戸建の建売業者」は、1棟戸建を売ると、数百万円利益が出る事業です。
（これを一人·年数棟販売します。）

・「既存マンションの買取再販業者」は、1住戸を買取り→リノベして再販すると、150～500万円利益が出ると言われる事業です。（これを一人·年数戸販売します。）

・「売買仲介業者」は、何千万円もの物件を右から左へ斡旋して、仲介手数料は売買契約価格の3～6％(例:1棟·6000万円新築戸建ての場合:180～360万円)を受領できます。（これを年数件。多い人は十数件！）

これらの「生産性の高い事業」に比べ、同じ不動産業でも「賃貸仲介業」や「管理業」の場合、生産性はかなり低いのです。

一人当たりの年間売上高は、数百万円～1000万円程度。

一般社員は年収250～350万円、

大手企業でも400～450万円ほど。

部長などで上限600万円。（これらは、一般的な参考例です。）

マンションデベ、建売、買取再販、売買仲介の一般社員の年収は、500万円～1000万円越えも！(これらは、一般的な参考例です。その他歩合制の会社もあります。)

このように、不動産業界の中でも、その事業によって、生産性(売上高や年収)が大きく違います。

そうなんです！

皆さんのマンションの管理をしている「管理会社の社員」は、仕事の大変さに比べ、給与が低いのです。
(生産性が低い)

しかも「激務」です！！

管理会社の社員が担当する管理組合数は、

一人で10件以上、とも言われています。※ベストは、3～5件程度のようです。

管理組合の理事さんは、会社勤務が多いので、

・仕事が終わる平日夜か、仕事が休みの土日祭日に、理事会や各種委員会が開催され、管理会社も同席します。

・事前に、これら会議用に、資料準備や下打ち合わせ・段取り準備を行い、打ち合わせに臨みます。

・会議では、議事進行や、メモ記録、説明、交渉、協議をしっかり行います。

これを、日曜日の朝から晩までやっている管理組合もあるようです。。。

・この会議が終わったら、議事録作成や、宿題の対応を行います。

これらを、一人の担当者が、毎月10件以上の管理組合に対して、行っています。

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さらに、悪い例として以下のようなことも実態としてあります。

●管理組合が、管理会社は「なんでもしてくれる」と勘違いして、管理会社の社員に、管理業務以外のことまでやらせている。

●弱い立場の、管理会社の社員に対し、カスタマーハラスメントをしている、一部の理事がいる。

管理会社の社員は、激務の中で、このような扱いを受け、うつ病など、精神的に病んでしまいます。

そんな社員は、この業界には、非常に多いのです。

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このままでは、マンション管理業界から働く人が減ってしまいます。

結果、業界が衰退してしまうかもしれません。

管理組合にも影響が大きい問題です。

改善例〉

・管理会社の社員が担当するマンション件数の削減

・管理会社の業務や仕組みの改革

・管理組合が委託する業務内容の縮小・効率化など改善

↑
国や管理業界が、管理会社の社員の労働環境の改善他、賃上げなど、社員の救済のために、こういうことを進めていく

「持続可能なマンション管理業界づくり」のために！

〈補足〉
マンション管理業界を、もっともっと、若い人たちが働きたくなるような、ワクワクする業界にしましょう！

それは結果として、管理組合、住民、自分にかえってくるのですから。